晴耕雨読オンライン

理系大学院生が日々の所感を備忘録代わりにつらつら書いていくブログです。

就活時にメンタルを折られて得た教訓

就職活動してる中でメンタル折れました。

その後紆余曲折あって持ち直し、結果として成功を収めることができましたが、当時を振り返って自戒としたいと思います。

 

  • 簡単なスペック

国立理系大学院生

専攻は神経科学ニューラルネットワークごちうさ

 

  • なんで失敗しまくったのか

これについては、自分の中で1つの結論が出ました。

いい部分も悪い部分も、「自分ではない場所」に理由を見出していたことが一つの失敗要因だったなと深く反省しています。

 

うまく行けば「学歴のおかげ」「研究テーマがトレンドだから」「○○の学問を学んでいた」

うまく行かなければ「学歴のせい」「面接官との相性が悪かった」「研究の説明が難しかった」

 

など。

俯瞰した目線であれば一種の責任転嫁のように感じるのですが、当時はそれらがすべて自分の起因するものと考えていました。

例えば、研究テーマの受けがいいとかどうか、という部分の場合。

「このテーマを選んだ自分」が主役ではなく、「会社に認められるテーマ」が主役として考えてしまう感じですね。

学問でもそうです。本来就活というものは「その学問を学んだ自分」を売り出す場なのですが、学問がいかに凄いかという説明に終始していた。

いわば、「技術が分かる自分の魅力」ではなく、「技術の魅力」そのものをセールスしていたようなものです。それでは受かるはずがない。

学んだこと、身につけたスキルこそが主役であり、自分はそれ飾る黒子であるという誤解。今思い返すとこれは、主体性を失っていた状態だなと分析できます。

 

これで通過しても、「やっぱ技術(学問)はすごいなあ」となるだけで、自分の自信には全く結びつきません。

そして、それで祈られた場合は結構なダメージを受けます。「学んだことやスキルで勝負している」と考えているのに、それが認められなければその部分が全否定されたと短絡的な結論に至ってしまいます。

そういった経験を多くしてしまうと、最終的に「俺には何も残ってない~もうだめだぁ」という状態になり、ますます主体性を失っていきます。

 

「学生時代は必死こいて勉強して」「技術を身に着けた」にもかかわらず、そを否定されちゃ自分の学生生活って何だったの…と感じてしまうのも無理はないのです。

特に、それ以外に自信を持てていない場合だとそれを頼りに就活することになっているはずなので、ダブルパンチで自信を喪失します。

そこでメンタルをへし折られた感じですね。図1と2に簡単に自分がやってた就活の歪さを示します。

 

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図1 正しい就活のあるべき姿

 

 

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 図2 自分の就活の姿

 

無論、図2のようなやり方で上手くいく桁違いのスキルを持っている方も居るでしょうが、自分はそうではなかった。

そりゃそうですよね。メーカーにニューラルネットワークの話をいくら説いても、「うん、知ってるけど」みたいに思われるだけです。

「自分は」じゃなくて、「自分が身につけたスキルは」が主語になっていたんですね。いわば、アピールポイントと自分自身が完全に乖離していたわけです。

スキル面で言えば、会社員はプロなのでそれ以上の方がゴロゴロ居るわけです。そこは十分条件であって、必要条件ではないんですね。

 

でも、それを頼りにしてしまった。そうすると、祈られた場合に図3,図4のような形で差が出ます。

特に自分の経験や人間性に自信がないのでスキルで就活する~とか考えてる場合は顕著で、もう本当に鬱まっしぐらです。ヤバいです。今だから言いますが当時はかなり精神安定剤に世話になりました。

今思うと、保身意識だったんですね。 全部を出して否定されることが怖いから、小出しにしてアクションしよう。傷つきたくないから、本心は隠しておこう。

そんなことを意識はしていませんでしたが、思い返すと潜在意識でそんなことを考えていたんだと思います。

 

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図3 祈られたときにあるべきメンタル

 

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図4 祈られたときのダメな考え方

 

図4のような考え方だと、自信が頼りにしていた柱がポッキリ折られるので目の前が真っ暗になったような感覚になります。

さらに、図1のような形で就活をしている人に対して技術や学問では負けていないという自負があればあるほど傷跡は深くなります。

大学で学ぶような学問上においては、成績が低いことはおおむね「勉強が足りなかった」で片付けられます。さらに突き詰めると「公式を覚えていなかった」「集中力を無くし計算を間違えた」「当てはめるべき定理を知らなかった」のように、ミクロな原因が沢山浮かび上がります。

試験では、それを一つ一つ丁寧に直していけば評価は確実に上がります。言い換えると、「評価が悪い原因」と「改善方法」が直線的に繋がっている状態です。

これを就活のような人と人のコミュニケーションに求めてしまうことが一つの敗因だったんですね。

本当は複雑な要素が複合して最終的に評価されているのにも関わらず、短絡的にその原因を自信のあるスキルの不足と捉えてしまう。

ある程度自信のある技術や学問をベースに、経験や人間性をアピールすれば良い話だったんです。

そこに気づくまでが長かったですね。

 

逆説的ですが、合格したときのメンタル回復もこの2つの考え方によって大きく差が出ます。図5,6を見てください。

 

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図5 健全な受け取り方

 

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図6 ダメな受け取り方

 

 

図5のように、自分全体として魅力をアピールしている場合は選考を通過した際に自己肯定感、自己効力感に包まれ「よし、次もがんばるぞ!」となることが期待できるかと思います。

しかしながら、自分ではなくスキルをアピールしている感覚では、図6のように選考を通過しても自分自身の自己肯定感には一つも結びつきません。卑屈ですね~

祈られるたびにメンタルがすり減るのに、合格しても回復しない。超ハードモードな精神状況になることは予想に難くないと思います。

もしこれから就活を始める人は、こういう考えにならないよう気をつけていただければと思います。いやなっても良いんですが、メンタルを傷つけないような形の捉え方ができるようにしておいたほうが良いです。

 

  • 逆に良かったこと

これは、メンタルを折られる折られないではなく、いい部分も悪い部分も「自分ではない場所」に理由を見出すことのメリットを少し挙げたいと思います。

 

この考え方によるメリットは、以下の一つにつきます。

エントリーシートが通りやすいこと」

 

就職活動と自分が完全に切り離されているので、記憶や心情に関わらずスラスラ書けます。

人間性や経験では勝負しないと決め込んでいるので、「理想の自分」を作り上げてそれを書くだけです。実際自分はESではほとんど落ちませんでした。だいたい面接で見抜かれましたが。

 

でも全くオススメはしません。そんなことで書類を通過しても、面接で交通費をかけて落とされるだけです。

しかも上のような考え方とセットで凹むだけです。

就活の交通費だけで10万円くらい飛びましたが、上の原因に気がつくまでは成果はなかったです。参考までに。

 

 

  • 考え方が変わったきっかけ

就活中は、上のような心理状態で視野が狭窄しており、なかなかにメンタルがヤバイ状態でした。

その中でどうやって回復したかというと、やはり他人にまず打ち明けることです。親でも友人でも、話を聞いてくれる人に理解してもらいましょう。

友人に似た状況の方が居て、悩んでいるそうだ…という場合は上のような傾向がないか教えてあげてください。あと頭ごなしの否定は逆効果なので抑えてね。

 

加えて言うと、そういった状況下では一日中過度の緊張に置かれており、神経バランスが崩れている可能性が高いです。

その場合は、月並みな経験ですが涙を流すことが効果的です。 涙にはストレス物質の副腎皮質ホルモンを排出する働きがある*1ので、流してスッキリするのが良いと思います。

 

自分は上の2つで思考のリセットを図り、自己分析をやり直して自己アピールを練り直しました。

「地に足が着かないとはこのことか」と実感したことを覚えています。

 

約一週間の休養を経て、就活を再開しました。

そうするとあっさり就活を終えられました。紆余曲折でしたね。

 

 

  • オススメ書籍

その後就活を再開するにあたって、いくつか本を読み直しました。特に参考になった1冊について、以下に紹介します。

 

 

BCGの特訓 ―成長し続ける人材を生む徒弟制

BCGの特訓 ―成長し続ける人材を生む徒弟制

 

 

就活とは少し縁のないタイトルに見えますが、その実「こういう人材を会社は必要としている」というテーマで読み解くことができる名著です。

優秀な人材の条件とは?というテーマと、そうなるために必要なものは?というようなことが書かれています。

さらに言うと、ビジネスの場における上述のような「ダメなマインド」が、わかりやすい例を用いて書かれています。

就活時点でこの本に最初に出会っていればな~、と思うばかりです。オススメですよ。(筆者は回し者ではないです)

 

  • 最後に

これが 就活している人全部に当てはまるなんてそんなことはないと思います。

 ただ、理系院生でスキルもあるはずなのになんで全然うまくいかないの?ってケースであれば、こういう穴に陥ってる可能性が高いと思います。

就活苦に自殺とか馬鹿な考えやめてくださいね。ホントに。喉元過ぎればなんとやらです。

自分もそうでしたが一瞬でも頭を過ぎったことが後悔するレベルです。

 

どこかで誰かの参考になれば幸いです。

*1:1985, William H. Frey ,Crying: The Mystery of Tears, Winston Pr